寝不足の翌日、食欲がいつもより強い。「昨日ろくに寝ていないのに、今日はやたら口さみしい」。そんな日、自分の意志の弱さを疑っていませんか。3年分の食事記録から、寝不足だった日の翌日を見返すと、私の場合、食べる量も甘いものも増えていました。意志の弱さの話ではなさそうだ、というのがいまの見方です。
9月も終わりに近づき、日が短くなってきました。「食欲の秋だから」と季節のせいにする前に、私は前の晩に何時に寝たかを先に思い出すようにしています。
※この記事はあくまで体験談として書いています。個人差があります。食欲や睡眠の乱れが続く方、体重が急に動く方は、生活習慣の見直しと合わせて医療機関の受診を検討してください。
先にお断りしておくと、私は睡眠を記録していません。手元にあるのはカロリー・筋トレ・体重の3つの記録だけです。それでも「あの日は寝不足だった」と日付で思い出せる日はあるので、その翌日の食事記録を開いて、自分の食欲がどう出ていたかを確かめてみました。研究の一般論は短く済ませ、本体は「私の場合はこう出た」に置きます。
夜に食欲が止まらない日、私はまず前の晩を疑う
夜になって食欲が止まらない日、原因を「今日の食事」の中に探しても、見つからないことがあります。たとえば昼をちゃんと食べたのに、夕食のあとに何か欲しくなる。そんな日があるとします。私はそういうとき、その日の食事ではなく、前の晩を先に疑うようにしています。
原因が1つに決まる話ではなく、ストレスや疲れなど、いろいろな要素が重なるはずです。ただ、私が記録を見返した範囲では、前の晩が短かった日と食欲の出方が重なっていました。だから順番として、まず前の晩を見る。それだけの話です。
夜の食べ方そのものの話は、以前夜の食べすぎが止まらない理由という記事に書いています(当時と今で考え方が変わった部分もあります)。この記事は、寝不足という条件と食欲の関係だけを、記録から見ていきます。
研究では「寝不足の翌日は食べる量が増える」らしい
睡眠不足で食欲が増える、という一般論は短く済ませます。厚生労働省のe-ヘルスネットには、こう書かれています。
健康な人でも、十分に眠った日に比較して、睡眠不足が数日続いただけで食欲を抑えるホルモンであるレプチンの分泌は減少し、逆に食欲を高めるホルモンであるグレリンの分泌が亢進するため、食欲が増大することが分かっています
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「睡眠と生活習慣病との深い関係」
仕組みの説明は、私にはこれ以上できません。数字を1つだけ添えると、複数の実験研究をまとめた2017年の解析では、睡眠を削った翌日は平均で385kcalほど多く食べる傾向があったそうです。あくまで小規模な実験室研究を集めた平均値で、私に当てはまるかどうかは別の話です。
出方についても報告があります。11名を2週間ずつ観察した実験では、食事の量は変わらず夜の間食が増えたとされています。男性12名の実験では、菓子類への欲求が特に増えたそうです。どちらも人数の少ない短期の研究です。一般論はここまでにします。

私の記録には「睡眠」の列がない
正直に書くと、私の記録アプリに睡眠の列はありません。いま続いている記録は、カロリー・筋トレ・体重の3つだけです。
睡眠時間を記録していた時期は、一度だけあります。項目を盛りに盛っていた頃で、食べた時間帯や歩数、水分量と並べて睡眠時間もつけていました。ただ、項目が増えるほど記録が息苦しくなり、大きく減らしたときに睡眠時間も外しました。
だからこの記事は、睡眠と食事のデータを並べて分析した話ではありません。睡眠の列が空欄のまま、食事の列だけを見返した話です。この弱点は隠さずに書きます。
それでも「寝不足だった日」は思い出せる
睡眠の記録が無くても、寝不足だった日は思い出せます。私の寝不足は、たいてい就寝が押す側で起きます。仕事の都合で、自分では決められないまま寝る時間が遅くなる日です。起きる時間は平日も休日も動かさないので、押した分だけそのまま睡眠が短くなります。
そういう日は日付で覚えていて、「あの日の夜は遅かった」と思い出せる日があります。
食事記録とどう突き合わせたか
思い出せた日付の翌日を、記録アプリで開く。本当にそれだけの作業です。何日分を見たか、何をどれだけ食べていたか、という細かい数字はこの記事には書きません。維持期の記録はざっくり付けているので、細かい比較に耐えるものでもありません。
見たのは、いつもより量が多いか、甘いものやお菓子が入っているか、くらいです。統計ではなく、記憶と記録を並べて眺めた、が正確な言い方です。

突き合わせた結果、私の場合はこう出た
結論から書くと、私の場合、寝不足の翌日は増える側でした。
出た場所:甘いものが食べたくなる、食事の量も増える
いつもの私は、空腹が心地よいというか、気にならないというか、ある程度食べると満足できる、という感じで過ごしています。
寝不足の翌日は、それが変わります。我慢ができなくなって、満腹にならないと気がすまなくなる。「ある程度」で止まらないんです。記録を見返すと、それは甘いものやお菓子が食べたくなる形で出ていて、同時に食事の量としても出ていました。片方ではなく両方が増える。これが私の出方でした。
動かなかった場所:朝ごはん
一方で、朝食には別の事情があります。私の朝ごはんは3年ほぼ毎日卵かけご飯と鶏ハムで固定していて、考えずに用意して食べるところまで決まっています。決めてあるので、寝不足の朝でも、そこで何を食べるか迷う場面がそもそも少ない場所です。
寝不足の翌朝も、朝食はいつも通りでした。動いていたのは、その先の甘いものと食事の量の方です。整えているから偉い、という話ではなく、決めてある場所と決めていない場所がある、という構造の話です。
研究と同じ方向か、違う方向か
「増える」という方向は、研究の報告と同じでした。ただ、出る場所は少し違います。先の実験では「食事の量は変わらず間食が増えた」とありましたが、私は食事の量も増えます。菓子類への欲求が増えたという報告は、私の「甘いもの」と重なります。同じ方向でも出る場所は人によって違うのかもしれない、というのが1例としての感想です。それ以上のこと、たとえば体重がどうなるかには、この記録からはつなげられません。
変えるのは食べ方じゃなく「寝る側」
「じゃあ寝不足の翌日は食事をどうすればいいのか」と思われるかもしれません。翌日の食べ方をどうするかは、この記事では扱いません。私が動かすのは寝る側です。体重計に久しぶりに乗った日にも書きましたが、遡らない、が私の基本です。
やり方は別の記事に書いてあるので、ここでは並べるだけにします。
- 起きる時間は平日も休日も動かさない。私が守っているのは、ここだけです
- 眠い日は昼に短く足す。夜の側で長く寝て埋めようとはしません
- 寝る90分前に入浴を済ませる。私の睡眠の土台です
研究の側にも同じ方向の話があります。習慣的に睡眠が短い80名を対象にした2022年の試験では、寝る時間が延びた人たちは食べる量が減っていた、と報告されています。1回の試験で、対象は習慣的に睡眠が短い過体重の成人です。私に当てはまるかは分かりません。それでも「食べ方より先に寝る側を見る」という順番が私の実感と重なり、少し心強く読みました。
半信半疑コラム:記憶ベースの限界と、研究は平均で私は1例
まず、寝不足の日の特定が記憶ベースです。「遅かった」と覚えている日しか拾えていないので、思い出せない寝不足の日は最初から数に入っていません。逆に、印象に残っている日ほど食欲の記憶も強く残っている可能性があります。記録を先に見て、あとから「あの日は寝不足だった」と思い込んでいる可能性も、否定はできません。
次に、研究は平均で、私は1例です。385kcalという数字も、複数の実験を集めた平均値であって、私の翌日がその通りだったわけではありません。同じ方向に出たからといって、研究が私を説明しているわけでも、私が研究を裏付けているわけでもないと思っています。
それでも書いたのは、記憶と記録を並べれば自分のクセが1つ見えた、という体験そのものは本物だからです。それで十分だと思っています。
まとめ:責めなくていい、まず昨夜を振り返る
寝不足の翌日に、我慢ができなくなって満腹まで食べてしまう。私の記録では、それは意志の弱さではなく、前の晩の短さと一緒に出てきていました。
- 先に紹介した研究では「寝不足の翌日は食べる量が増える」と報告されている。小規模な実験の平均で、個人差がある
- 私の場合は、甘いものと食事の量の両方に出た。「ある程度」で止まらなくなる
- 変えるなら翌日の食べ方ではなく、寝る側。やり方は上の3記事に
だから、食べたくなった日に自分を責めなくていいと思っています。責める代わりに、昨夜何時に寝たかをひとつ思い出す。私にとって食欲は、その日の意志を採点する材料ではなく、前の晩の様子を教えてくれる情報になりました。
体質や生活で出方は違うと思います。自分の記録を睡眠の目で見返す人がいたら、私とは違うクセが見つかるかもしれません。
この記事はあくまで体験談で、何かを保証するものではありません。食欲や睡眠の乱れが続く場合、体重が急に動く場合は、自己判断で続けず医療機関に相談してください。
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