夏は筋トレの強度を落とすのが定説です。暑いし、汗もすごいし、無理して体調を崩すくらいなら軽めに——というのは、確かに一理あります。一般的には、夏は軽めにするのが安心だと言われますし、私もそれは正しいと思っています。ただ私個人は、別のやり方を選びました。3年、夏でも基本“落とさない”でやってきたんです。気合いで耐えているわけではありません。むしろ逆で、暑さを根性で耐えないために、環境のほうを徹底的に整えてきた結果です。
先にことわっておくと、これは万人向けの方法ではなく、空調と体調が整っている前提での、私個人の選択です。この記事は「夏でも追い込め」と煽る話でもありません。私が自宅トレで、夏も通年と同じ強度を“淡々と続けられている”理由と、その代わりに何を整えているのかを、あくまで体験談として正直に書きます。先に大事なことを言っておくと、ここでの大前提は空調を最優先にして環境を整えること。それと、体調が悪い日は無理せず休むこと。この2つが抜けたら、私もこのやり方はおすすめしません。
結論:私は夏でも強度を“落とさない”|落とすのは「空調」じゃなく「我慢」のほう
結論から書きます。私は夏でも、いつものメイン種目の重量や回数、頻度といった「強度」そのものは基本的に落としません。あくまで自宅トレでの話ですが、落とさないために我慢しているわけではなくて、落とすのは「強度」ではなく「我慢」のほうだと考えています。暑い部屋で歯を食いしばる——その我慢を先に手放して、空調で環境を一定に整える。すると、夏も通年と同じ土台のまま、いつも通りに続けられる、という順番です。——というのが、3年やってみた私の今のところの結論です。合う合わないはあると思うので、肩の力を抜いて読んでもらえたらうれしいです。
ここから先を読む前に、ひとつだけ、ぜひ読んでほしいことがあります。
これはあくまで私個人の体験談で、効果や安全性を保証するものではありません。感じ方や向き不向きには個人差があります。夏の運動は熱中症・脱水のリスクがあるので、暑さは根性で耐えず、水分をこまめにとり、体調が悪い日は無理せず休んでください。持病のある方・治療中の方・高齢の方は、運動を始める前に医師に相談してください。
なぜ落とさないのか|“夏モード”を作らず、通年で同じ土台を続けたいから
私が夏でも強度を落とさない一番の理由は、「夏モード」という別ルールを作りたくないからです。私の場合は、季節で土台を変えないほうが、結局ラクに続けられます。あれこれ判断する手間が減るぶん、頭も体も省エネで済む、という感覚に近いです。
私は3年間、淡々と続けてきました。続けてみて分かったのは、調子が乱れる一番の原因は「暑さそのもの」よりも、「夏だからまあいいか」と自分でルールをゆるめてしまうことのほうだ、ということです。だから私は、暑さに合わせて強度を下げるのではなく、暑さのほうを環境で打ち消すことにしました。変えるのは自分の頑張りではなく、部屋の環境。これが私の基本スタンスです。地味ですが、地味だからこそ続いている、という気もしています。
そして、これは「夏は軽くする」という考え方を否定するものではありません。むしろ、夏に軽めにするという判断は、多くの人にとってはそちらのほうが正解だと思います。あとで正直に書きますが、落とす派の判断にもちゃんと理由があります。あくまで「私はたまたまこっちを選んだ」という、一例として読んでください。
落とさない代わりに“整える”もの|夏だけ手を入れるのは「環境」だけ
「強度を落とさない」とだけ聞くと無謀に聞こえるかもしれません。でも私の場合、落とさない代わりに夏だけ手を入れている部分があります。それが「環境」です。具体的には、主に空調と時間帯。逆に言えば、夏に変えるのはこのくらいで、トレーニングの中身そのものは触りません。(水分については、熱中症・脱水を防ぐための安全対策として、このあとであらためて触れます。)

1. 空調を最優先にする|暑さを根性で耐えない
私のトレーニングは、空調を最優先にして組み立てています。除湿やエアコンをつけっぱなしにして、部屋の温度・湿度をなるべく一定に保つ。「もったいないから消す」より「崩さないからつけておく」という感覚です。暑い部屋で頑張ること自体に意味があるとは、私は思っていません。むしろ暑さは、空調で先に消してしまう対象です。
この「環境を一定に保つ」という考え方は、トレーニングだけの話ではなくて、夏の暮らし全体に通じます。室温や湿度をどう整えているかは、夏の室温を整えるための私のやり方のほうに詳しく書きました。トレで強度を落とさずに済んでいるのは、この“土台”があるからです。空調で部屋が一定なら、夏でも、いつもと同じ調子で体を動かせます。
2. 涼しい朝に寄せる|暑い日中を避ける
時間帯も、夏は意識して動かしています。私は5:30〜6:00に起きるのを固定にしていて、トレーニングは暑い日中を避けて涼しい朝に寄せています。同じ空調の部屋でも、外気が涼しい朝のほうが体は明らかにラクです。日中の一番暑い時間に無理してやるより、朝のうちに終わらせてしまうほうが、私には合っていました。
とはいえ、朝活はいきなり始めても続きにくいものです。私がどうやって早起きを習慣にしていったかは、夏の朝活を無理なく続けるコツにまとめてあります。「朝に寄せる」のは、強度を落とさないための工夫であって、無理に早起きを強いる話ではありません。日中が厳しいなら時間帯をずらす、というだけのことです。
3. 水分はこまめに|安全のために何より優先する
そして、夏の運動でいちばん気をつけてほしいのが水分です。空調がきいた部屋でも、トレ中はしっかり汗をかきます。夏の運動は熱中症や脱水のリスクと隣り合わせなので、喉が渇いてからではなく、こまめに水分をとってください。ここだけは強度うんぬんより先に、何より優先してほしいところです。少しでも頭が重い、気持ちが悪い、と感じたら、その日はそこで無理せず終わりにしてください。これは私の好みの問題ではなく、夏に体を動かすうえでの安全の話です。
それでも続けるもの・無理しないこと|体調最優先は強度より上
ここまで「落とさない」と書いてきましたが、私の中には強度よりも上に置いているものがあります。それは体調です。「強度は落とさない」と「体調最優先で無理しない」は、私の中では矛盾しません。順番がはっきりしているからです。

私が夏もそのまま続けているのは、いつもの種目・普段の重量・回数・頻度といったトレーニングの中身そのものです。ここは季節で変えません。自宅のダンベルで扱う重量も、夏だからと下げずに、いつも通りにしています。一方で、体調が悪い日は休む・日をずらすのは当たり前にやっています。大事なのは、これは「強度を落とす」のとは別物だということ。休むのは“その日やらない”という判断であって、メニューを軽くするわけではありません。次にやるときは、いつもの強度に戻すだけです。
言い換えると、私のルールはこうです。
- 調子がいい日:通年と同じ強度でやる(落とさない)
- 暑くてしんどい日:まず空調・水分・時間帯を見直す
- 体調が悪い日:強度を下げるのではなく、潔く休む・ずらす
「軽くしてでもやる」を私が選ばないのは、私の場合はそれをすると、軽くしたほうが新しい基準になって、基準が下がってしまいがちだからです。だから私はシンプルに、やる日はいつも通り・しんどい日は休む、の2択にしているだけです。体調を崩してまで続けるのは、続けることになりません。体調はいつだって強度より上。ここだけは何度でも繰り返しておきます。
ちなみに、その日やるかやらないかを毎回ゼロから考えなくて済むように、私は自宅の専用部屋に可変式ダンベル・ベンチ・お腹を鍛える道具(アブローラー)を出しっぱなしにしています。やる気がない朝でも、部屋に入ればもう障害物ゼロで始められる。自宅のダンベルトレを夏も同じ調子で続けられているのは、この“摩擦のなさ”があるからです。道具を出しっぱなしにして“摩擦ゼロ”で続ける工夫は別記事に書きましたが、これも、夏に強度を保てている地味な土台のひとつです。
正直な半信半疑コラム:夏でも落とさないなんて、危なくない?
ここまで書いておいてなんですが、私自身、このやり方を全力でおすすめするつもりはありません。「夏でも落とさないなんて、危なくない?」という声は、まったくその通りだと思うからです。最後に、正直なところを書いておきます。
まず大前提として、私のやり方は「空調が整っていること」が条件です。エアコンのない部屋や、屋外、空調の弱い環境で同じことをしたら、それはただの無謀です。とくに屋外や非空調の環境では、熱中症・脱水のリスクが一気に跳ね上がります。そういう環境では、強度を落とす、あるいはその日はやめる——それが当たり前の判断だと思います。私が落とさずに済んでいるのは、暑さを環境で消せているからであって、暑い中で頑張れているからではありません。この前提が崩れるなら、強度は落として当然ですし、無理は禁物です。
それに、「夏は強度を落とす」という派の判断は、むしろ多くの人にとって正解だと思います。睡眠や食事が夏バテで乱れがちな時期に、無理に同じ強度を続ければ、回復が追いつかないこともあります。だから「迷ったら落とす・休む」のほうが、ずっと安全で続けやすい選択です。実際、夏の寝苦しさは翌日の調子に直結するので、私は就寝90分前の入浴や、タイマーや氷で寝室の暑さを和らげるなど、トレ以外の土台のほうにも手をかけています。そこが崩れていたら、私だって強度どころではありません。
結局これは、人によるし、環境による話です。空調が整っていて、睡眠も食事もそれなりに保てていて、体調を最優先にできる人なら、夏でも落とさない選択肢はある。でも、どれかが欠けるなら、迷わず落とすか休むほうがいい。私はたまたま環境が整っていたから落とさない側にいるだけで、出発点が違えば、私も落とす派でした。だから「落とさない派」「落とす派」のどちらが上ということではなく、自分に合うほうを選べばいいと思っています。
まとめ:夏は「強度」じゃなく「環境」を変える|完璧じゃなくていい、まず1つ
夏でも筋トレの強度を落とさない——と書くと強気に聞こえるかもしれませんが、私がやっていることの中身は、ものすごく地味です。要するに、変えるのは「強度」ではなく「環境」。空調を最優先にして、涼しい朝に寄せて、水分をこまめにとる。落とすのは我慢のほうで、トレーニングの中身は通年そのまま。それだけのことです。
そして、その全部の上に「体調最優先」が乗っています。体調が悪い日は、強度を下げるのではなく潔く休む。これは何度でも繰り返しておきたいところです。暑さは根性で耐えるものではないし、夏の運動は熱中症や脱水のリスクと隣り合わせです。少しでも不調を感じたら休む、持病のある方や治療中の方・高齢の方は運動前に医師へ相談する——ここだけは、強度の話より先にお願いしたいことです。
もし「夏でもトレを続けたいのに、暑くて気持ちが折れそう」という人がいたら、いきなり強度を語らなくて大丈夫です。完璧じゃなくていいので、まず1つだけ。今日できる一番小さなことは、たぶん「部屋の空調を先に整える」こと。強度をどうするかは、環境が整ってからゆっくり考えれば十分です。私も最初は、ただ部屋を涼しくするところから始めました。
あわせて読みたい




コメント